ゴミの生活(四代目)

最近はアマプラをdigってます

『将軍様、あなたのめたに映画を撮ります』

 アマプラ。無料。ドキュメンタリー。韓国のシン・サンゴク監督と妻で女優のチェ・ウニ。2人は北朝鮮へ拉致され、北の映画振興のために何本も映画を撮った。その後、ヨーロッパ滞在中に、オーストリアアメリカ大使館へ逃げ込み、亡命。アメリカを経由して最後には韓国へ戻ってきた。という数奇な運命。シンは韓国で一時代を築いた監督だったのだが、時の政権から映画製作を禁止され、予算に困っていた。ら、北朝鮮で予算使いたい放題の映画製作のオファーを将軍様キム・ジョンイル)直々に受ける。チェは当初から拉致と言われていたが、シンは「北へ亡命したのでは」と長らく言われていた。アメリカ経由で韓国に帰ってきた後も、死ぬまで、映画制作には戻れなかったのは、韓国国内で疑惑が払拭されなかったからだろう。ドキュメンタリーで印象的なのは、キム・ジョンイルの肉声が録音されたテープが流されるところ。よくそんなもん隠し持ってたな。ジョンイルが、実は「オタク」だったというのは結構聞く話で、そういえば高校生の時に友達からVHSで『プルガサリ』を見た記憶もある。これも北朝鮮時代のシン監督による作品。映画の中だと、圧政への反乱は当たり前のように出てくるのだが、さて現実は。将軍様が「連れてこい」といったら、拉致して連れてくる、というのがリアルな話なのだが、リアルすぎてもはや嘘くさい(いやほんとなんだけど)。チェはVIP待遇なのだが、シンは(手違いかなのか)政治犯的な感じで数年は厳しい取り調べを受けたようだ。