ゴミの生活(四代目)

最近はアマプラをdigってます

『毒戦 BELIEVER』

アマプラ。韓国映画。イ先生とだけ呼ばれ、姿を見せない麻薬組織のボス。麻薬工場の爆破で瀕死の重症を負った組織の下っ端と、麻薬取締課の刑事がコンビを組んで、組織に潜入、イ先生の正体に迫る。途中で「あ、これは」と思ったら、やっぱり「あ、これは」だったのだが、それを挽回するかのようなラスト(オープンエンド)で、まあトントンだろうか。韓国マフィアの怖い感じはとても好きだ。ずっと気になったのは麻取の女性刑事で、韓国美人ですごい背が高いと思っていたら、モデル出身のカン・スンヒョンという人であった。 

毒戦 BELIEVER(字幕版)

 

『V フォー・ヴェンデッタ』

アマプラ。あの仮面は知っていたが内容ほとんど知らなかったので観てみた。独裁国家になったイギリスが舞台。混乱に乗じて民主的プロセスを経て独裁国家が成立。仮面を被ったVと名乗る男が、自らの復讐を国家に仕掛けていく。巻き込まれたテレビ局の女性イヴィー。Vを追うフィンチ刑事。Vの復讐相手を辿っていくと、彼の過去と、独裁国家成立のカラクリが見えてくる。もとはDCコミックスのようだ。脚本はウォシャウスキー兄弟(姉妹)で監督は『マトリックス』で助監督を務めたジェイムズ・マクティーグ。決して仮面をとらないV役にはエージェント・スミス、といことで『マトリックス』軍団。観たには観たが「イギリスで独裁国家ってこんなもんか」という感想ぐらいしか湧いてこなかった。うむ。

 

『事故物件 恐い間取り』

アマプラ週末100円。前から気になっていた映画。映画館へ見に行こうかと思ったほど。でも、アマプラ(IMDb評価)は4.9なので、かなり低い。6を切るとつらい映画ばかりなので不安だったが、別にそんなに悪くない! というかそもそもホラーなんだし! 十分に怖いし、笑えるところもある。もともとは「事故物件住みます芸人」の本のようだ。クライマックスのあの展開も、個人的には全然OKで、いいじゃんそれありじゃん、と思ったのだった。この手のホラーに出ている新進気鋭の女優さんは、本気で怖がる演技をするので大変だが、見入ってしまうのであった。(『シライサン』の女優しかり) 

 

『死霊館』

 アマプラ。シリーズになるほど人気があるホラー映画、ということを聞きつけてみてみた。『アナベル』などリコメンデーションが出ている映画の1作目。悪魔祓いと霊能者の夫婦が、相談に訪れた心霊問題を解決する。型は「ゴーストバスターズ」的なやつだが、作りは怖い。アメリカの田舎の一軒家。移り住んでくる5人娘がいる夫婦。夜な夜なポルターガイスト現象や妻の体にあざが浮かび上がる。悩み苦しんだ末に相談したら、実はこの家は呪われていて…。ジャンルのお約束なのか。アメリカの呪いって遡ると魔女狩りになるんすね。(『ジェーンドゥの解剖』でもそうであった)ホラーは理由がわかったところで怖いものは怖い。そういう理由を超えた怖さの演出が肝なので、別に呪いの根源がどうのこうのと言いたいわけではない。十分、怖い映画である。

死霊館(字幕版)

死霊館(字幕版)

  • 発売日: 2014/01/29
  • メディア: Prime Video
 

 

『2分の1の魔法』

 ディズニープラス。ピクサー。かつては魔法があった世界。今でも魔法はあるが、科学技術の普及によって、車乗ったりスマホ使ったりしている。内気な高校生イアンとその兄バーリー。父はすでに他界し、兄はほんの少しの思い出があるが、イアンには全くない。イアンの誕生日に父が遺した魔法の杖と復活の呪文で、父を蘇らせようとするが下半身だけで魔法が切れてしまう。イアンとバーリーは2人で復活の魔法に必要な魔法の石を探す旅に出る。「2分の1」とは端的には途中で終わった復活の魔法のことだが、イアンとバーリーの2人の関係(2人そろって1人前的な)とも取れる。もっとも原題はOnward「前へ」であるが。最初はイアン視点だが、だんだんバーリー視点へとずれながら見ていた。ある意味、イアンは成長していくことが予測されるので、予定調和的に見てしまうが、じゃあバーリーはどう「成長」するのか、というのも見どころである。

2分の1の魔法 (字幕版)

2分の1の魔法 (字幕版)

  • 発売日: 2020/10/23
  • メディア: Prime Video
 

 

『エイリアン2』

ゲオレンタル。スーパー名作の続編。これもやっぱりスーパー名作。キャメロン映画。前作で探索した惑星が、実は植民先になっていて、70〜80家族が移り住んでいた。で、会社の指示で奥地を探検し、結果、植民施設がエイリアンの巣窟に。そこへ派遣される宇宙海兵隊員とリプリーたち。エイリアンの巣へと作り替えられた植民施設ではでにドンパチやるのだ。前作が SFスリラー(ホラー)であったが、ジャンルを変えてSFミリタリーアクションに。それが1作目より面白い2作目となった理由だと思っている。ジャンルが違えば物差しも違うので「より面白い」が可能ではないか。(厳密に言うなら1作目とは異なる面白さの2作目、だが)

本作でクイーンが登場する。これによりエイリアンの生態に広がりができた。物語的には、死んだ娘の代わりにニュートを得る、クイーンとの女同士の戦い、今度のアンドロイドは下半身がちぎれて象徴的に去勢された「いい奴」、パパママ娘の核家族の形成(回復)という、わりと伝統的=保守的な型に回帰する。

今回見ていて気付いたのはハドソンが、わりとギークっぽく、コンピューターの専門家として位置付けられていること。特別編(プラス40分ぐらいになってる)でたぶん付け加えられたシーンで。

個人的には、BRデジタルリマスターを高画質のモニタで見ると、特撮がくっきり特撮だと分かってしまい、ちょっとしょんぼりである。私の『エイリアン2』体験は、地上波の映画番組で放映されたものをVHSのテープに録画し、それを何度も見た、ということで、記憶の中の映像は、海兵隊員がつけていたカメラの映像に負けずに粗いものだった。クリアにすれば映画の価値が上がる、というのはつねに言えることではないと思う。

エイリアン2(字幕版)

エイリアン2(字幕版)

  • 発売日: 2014/10/01
  • メディア: Prime Video
 

 

『エイリアン』

 ゲオレンタル。スーパー名作。何度目か。1979年の映画。何度見ても発見がある。言わずと知れたエイリアン・シリーズ第1作だが、エッグ、フェイスハガー、チェストバスター、ゼノモーフ、あとエンジニアとその宇宙船。すべてが一気に登場している。リドリー・スコットがどこまできちんと構想していたかは不明だが、調査に降り立った惑星で発見したエイリアン(エンジニア)の宇宙船の不気味さは、すごい。でも、後半のノストロモ号でのエイリアンとの死闘になると、最初の謎はまったく関係してこない。その潔さ。

今回見て気づいたのは、宇宙船クルーの「労働者」感。コールドスリープから目覚めたら、とにかくボーナスの話。調査任務を拒否しようとしたら、「契約不履行で報酬がパー」と脅される。密閉空間のはずの宇宙船でむっちゃタバコ吸う(男も女も)。リーダーシップを発揮できない船長。会社(ウェイランド湯谷、という名前があるが)との雇用契約が、宇宙船クルーの行動指針であり規範となっている。まさに、単なる労働者。

もう一つは、エイリアンを意図的に宇宙船の内装デザインと重ねる。エイリアンが登場するシーンを極力減らすという演出を最大限に効果的にするために、映し出している宇宙船内部の一部(鎖、吊るされている宇宙服、ダクト・パイプ)に同一化させる。見つけにくい。エイリアンはオーガニズム有機体)であるが、無機物でもある。人間が生身で宇宙に進出するようになったら、あんな感じになるかも? 

エイリアン/ディレクターズ・カット (字幕版)

エイリアン/ディレクターズ・カット (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video