ゴミの生活(四代目)

最近はアマプラをdigってます

『透明人間』

 アマプラ。2020年映画なので400円レンタル。スーパーサイコパスでストーカーな男(エイドリアン)のもとから逃げ出したセシリア。エイドリアンは、あらゆる手段を使ってセシリアを管理してた。彼の影に怯えながら知人の元に身を寄せていると、エイドリアンが死に莫大な遺産がセシリアに入る、という遺言が弁護士を務める彼の兄から伝えられる。しかし、セシリアには彼が死んだようには思えない。光学研究の第一人者であるエイドリアンが、見えない姿となって彼女を監視しているのではないか、と他人がみたら妄想にしか思えない恐怖を抱く。彼女の周りには不可解な出来事がおこり、彼女は徐々に透明人間説を確信していくが、周囲からは孤立していく。サイコパス・ソシオパスが透明人間になったらやばいなー。思い出したのは「ガスライティング」という心理的虐待手段。加害者が被害者にさまざまなハプニングや嫌がらせを起こすが、被害者がそれを指摘しても被害者の思い込みであると思わせる。(映画『ガス燈』から来ているらしい。未見)。「透明人間」というタイトルの映画をみている観客は当然透明人間を確信しているし、それとわかる演出も早々に出てきているのですんなりと受け止めている。セシリアも、エイドリアンのことを熟知しているので、強く確信している。しかしセシリアの周囲は、当然と言えば当然だが、透明人間なんて受け止められない。ガスライティングでは加害者が被害者に「自分の思い込み」だとさせるので厳密には違うが、エイドリアンがセシリアを心理的に追い詰めていくのは、ガスライティングっぽいと思った。というか、ガスライティングは臨床用語であるらしいのだが、「誰かが自分を操っている」という証言が統合失調症などの精神疾患の症状と重なる部分があり、本作でもセシリアは周囲からは「病気」として扱われる。

透明人間 (字幕版)

透明人間 (字幕版)

  • 発売日: 2020/12/09
  • メディア: Prime Video